「兄貴、おかえりー♪
お姉ちゃん来てるよー?」

なんでそんなに
仮面をかぶれるんだろうか。
家族にも秘密にしてたのに
なんであたしなんかに
言ったんだろうか。

「え、なんで?」
そんな瞬の驚いた声が聞こえる。

瞬が野球のユニフォームのまま
入ってきた。
「空ー?なんでいんのー?」
ああ、やっぱり
あたしは瞬には言えない。
瞬を守りたい。
瞬を傷つけたくない。
だからあたしがだまってればいいんだ。

「あのね、この間来たときに
忘れ物しちゃったみたいでww」

ひきつっていたかもしれない。
けど笑顔を作った。

瞬は
夕飯食べていけよ。って言って
お風呂場に行ってしまった。

また、隼斗くんとふたり。