この間、友達が言ってた。
“1年のさー隼斗ってやつかなりの不良
らしいよ”って。
あたしは興味なかったし、
聞いてなかった。

聞いてれば
こんなことにならなかったのかな…?

どさっ

あたしはそのまま
ソファーに押し倒された。

「っ…………」
目に涙がたまる。
泣くもんか…泣いたら負ける

「ほら姉ちゃん早く泣けよ
 俺、そういう表情好きだぜ?」

っ…こいつ狂ってる。
あたしの手は抵抗できないように
頭の上に片手であげられて
足には
隼斗くんが乗ってるから
動かせない。

隼斗くんの顔が近づく。
キスされるの?
そんなのっ………!!!!!!

ぴんぽーーーーん

「ちっ…」
隼斗くんがあたしから
降りる。

玄関からは

ドンドンっ

「おーい隼斗ーいるんだろー」
瞬だ。瞬の声だ。

隼斗くんは
あたしの耳元で
「兄貴に言ったら
 兄貴がどうなるか…しらねえよ?
わかったな?」
低い声で言った。
瞬になにかあったら……っ
あたしは
隼斗くんの言葉に静かに頷いた。

隼斗くんは
「いいこ」と言うと玄関を開けに
行った。

あたしも
なぜここにいるのか
言い訳考えないと。