その、次の日。
アタシは久しぶりに実家へと帰って来ていた。
ホントはツバサくんと、出来る限り一緒にいたかったけど
今日は、戻らなくてはイケナイ理由があった。
「ユキ姉、フツーに考えてサ、それって、ストーカーだよ」
その理由を話さなければいけないお母さんがキッチンに立っている間に
アタシは妹のアユミにツバサくんの話をしていた。
もちろん・・・・・・友達から聞いた話なんだけどネ?
の、お決まりの一言は忘れずに。
「・・・そ、そうネ。フツー、そうよネ」
アユミの言葉に、頷くアタシ。
でも、違う。ツバサくんは、ストーカーなんかじゃない。
なんの根拠がなくても、そこには訳の解らない自信があった。
「でも、年下の美少年だったらイイかもネ。なんか楽しそうじゃん?色々と」
と、言って、アユミはニヤニヤと笑った。
「い、色々って何よ」
「んん?恋の手解き1.2.3」
「なっ!何をバカなコト!アンタ大学で何勉強してるのよ。マジメにやんなさい!」
「マジメに勉強してるよぉ。ユキ姉みたいに総務から一般事務に降ろされたくないし。頑張って勉強して、薬学部選んで正解!手に職もたないと女子には厳しい世の中だもーん」
「・・・生意気!本当のコトだけに言い返せないけど」