そう

消えて。


アタシは、それが悲しくて、寂しくて

夢の中で、シクシクと泣いた。


それが、夢だと、わかる夢。

今、この世界が現実ではないと、アタシは何故か知っているの。


その、悲しくて、寂しいのに、あたたかな、夢の中。


サラサラと雪のように

サクラの花びらは舞い落ちて


老木の下には、まだ眼が開いたばかりのふわふわのサクラ。


『オスなのにサクラ?』


そう言って笑ったのは


ねぇ

だぁれ------?