そしてアタシは
ホカホカとあたたかい橙色の光に包まれながら、いつのまにか眠りについた。
フワリ宙に浮いたアタシの身体は
お日様の匂いのするベッドに運ばれて
近くでは、サクラのコロコロと喉を鳴す音が聞こえた。
繊細な指は
いとおしそうにアタシの髪を撫で・・・
その指が、手の平があまりにも心地よくて
アタシはとっても幸せになる。
それから
優しくて穏やかな声が
『頑張ってるよな・・・・・キは・・・』
と、アタシの『名前』を呼ぶと
そっと涙を拭い・・・
ほのかな、やわらかい香りを残して
・・・・・・消えた。