手洗いとうがいの後でコタツに入って首を鳴らしていたアタシに

『ちょっとユキさんゴメンね?』

と、ツバサくんは言って、いれて来てくれた梅昆布茶をコタツに置いてネ?

背中から肩に手を回された時は一瞬ドキリとしたけど(ってかどうしてトキめいてんのよネ?)

ツバサくんは昔よくお母さんにやってお小遣いをもらっていたからという理由で、アタシの首と肩をほぐしてくれていた。

「ユキさんの首細いからサ、頭支えるのが大変なんだよネ」

首を軽く揉みながら、ツバサくん。

「・・・な、それ!アタシの頭がおっきいってコト!?」

「そうじゃなくて。なんでイチイチ攻撃的なのかなユキさんは。首が細い人って、頭の重さで肩こり起こす人多いらしいからさ。それがひどいと緊張性頭痛起こしたりとか?ユキさんは大丈夫?」

「・・・うう。たまに」

確かに、今日みたいにデスクワークが長引いた日は、特に。

「筋を痛めないように、ゆっくり肩回して、こんなにひどくなる前にほぐさないと。細い肩がかわいそうだよ」

「・・・うん。ゴメン。ありがとう」

「ドウイタシマシテ。待ってて、今蒸しタオル作ってくる。肩と目元に当てると気持ちイイから」

と、言ってツバサくんはアタシから離れると、キッチンにある電子レンジでチンして、少し熱いくらいの蒸しタオルを作ってきてくれた。