「んー……っ」

 

  外に出ると、見事なまでに快晴。

  どこを見ても雲はなく、

  ただただ真っ青な空が広がるばかり。



「……ふぅうぅ……」



  ちょっとは気分が楽になった気が

  しないでもないけど、

  それでもでてしまう溜息。


  溜息は幸せを逃がすって言うけど、

  今はその逆だと思う。


  私は今、不幸だ。

  最愛の人を失ったから。


  そんな運気を、溜息は外に

  出してくれている気がする。