「だから、もう一度。

 30分だけでいいから、

 愛を囁かせて?」



  触れられない。

  だけど、それでも
 
  抱きしめてくれる刹那。



「…暖かいね、刹那」


  とどまることを知らない涙が、

  頬を濡らしていく。


「だな」