「おい!!早く行くぞ〜」



いつもと変わらず、授業後潤が迎えに来る。



変わらない。いつもと同じ風景だけれど、潤が女の子から人気があるということを聞いてから、私は変わりはじめていた。



「潤くんだぁ〜!!」



「やっぱりカッコいいね!!」



「潤くんって愛菜と付き合ってるのかなぁ?」



「そんな噂聞いたことないよ!!」



潤が迎えにくると、クラスの女の子のコソコソ話がはじまる。



聞かないようにしようとしても、耳に入ってしまう。



「用意できたよ!!」



潤の腕を掴み、早く行こうと急かす。



「愛菜最近部活熱心だな!」


偉い偉いと頭を撫でられて少し恥ずかしくなる。