あんなにニコニコ笑っちゃってさっ・・・
私の前であんな顔したことない癖に。
潤の楽しそうな顔を見てなんだかイライラしてきた。
なんだよ・・・何分話してるつもりなのよ。
散々人のこと待たせておいて・・・
「なつごめん。私先帰るわ。」
「えっ、ちょっと待ってよ愛菜!潤くんいいの?」
「長くなるみたいだし、先帰るわ」
仲良さげに先輩と話しているなつを残し、荷物を持って体育館を離れた。
グランドには、下校時間を過ぎているため、誰一人として生徒はいなかった。
ふっと時計を見ると最終下校時刻から30分もたっていた。
先生にバレたらややこしいことになる。
足早に帰ろうと小走りをし始めると後ろから呼び止められた。
「おい!そこの生徒!!こんな時間まで何やってたんだ!!」
あーあバレちゃった。
一瞬走って逃げようか迷ったが、おとなしく後ろを振り返って返事をする。
「私ですか。」
「お前以外誰がいるんだ!!!」
振り返ると、そこには教頭が立っていた。
厄介なのに捕まったなぁ。
教頭といったらねちっこい性格というので有名。
これは長い説教になるなぁ〜
ただでさえイライラしてるのに。