「潤く〜ん!!!」
罵り合っていると、少し離れた所で何人かの女の子が潤のことを呼んでいた。
「潤、呼んでるよ」
高須賀先輩が女の子に視線を向け潤に言う。
「はい。ちょっと行ってきます。待ってろよチビ!!」
走ってその女の子達のところまで行った潤を目で追う。
「誰ですか?あの子達。」
「潤のファンじゃないかなぁ。」
やっと普通に先輩と話せるようになったなつと高須賀先輩の会話を聞いて一瞬耳を疑った
「ファン〜?????!!!!!!」
驚きすぎて声が大きくなってしまった。
「潤のファンですか!?高須賀先輩の間違いじゃ?!」
潤にファンなんて考えられない!!!
あんな幼稚なやつ・・・
「俺じゃないよ。あいつ最近一気にモテはじめてきてるんだよね。」
「モテ期ってやつですね」
「そうだね〜。なつちゃんもモテるでしょ。」
「全然ですよ〜」
潤がモテる・・・
正直その事しか頭になくて後のなつと先輩の会話なんて全くと言っていいほど聞いていなかった。
潤が走って行った女の子達の方を見ると、楽しそうに話している潤の姿があった。
女の子もみんな顔を赤くして、なつと同じ表情をしていた。
なによ、あんなに楽しそうに話しちゃって・・・
さっきまでの私への態度と全然違うじゃない。