「あの、メニューは無いんですか?」



さっきから全然メニューが見当たらない。



「申し訳ございませんが、当店にメニューは無いのです。」


「え...?じゃあ、どうするんですか?」


「誠に勝手ながら、わたくしがブレンドさせていただきます。」


「ブレンド?」


「はい。お客様にあったものを、用意させていただきます。」


「そう、なんですか...」


「はい。では、しばらくお待ちください。」



そう言って、マスターと名乗った男の人は足音もたてずに去って行った。