「恋...ですか?」



どうしてそんなことを聞くんだろう?



「はい。当店は、恋をしておられる方のみ、入店していただけるのです。」



変わったお店だなぁ...

恋...



「して、ます。」



「では、こちらのお席へどうぞ。」



そう言ってわたしが案内されたのは、路地にあるお店だとは思えないぐらい、日当たりのいい、心地の良い席だった。