そこは、かすかに甘い香りがする、犯罪者が潜んでいそうな路地を進んで 進んで 進んで 以前は雑貨屋だったらしき、秘密の空間――― 立てかけてある看板には、〔恋愛喫茶〕の文字。 ...こんなところに喫茶店? わたしは不思議に思い、その看板の横の、少し重そうな扉を押してみた。