不思議な三階の人、蓮川祐希に会った次の日。 あたしは昼休みに三階の音楽室に行ってみた。 ドアを開けると、昨日の夜と変わらない風景。 ……あたし、昨日のここに来たんだな。 つい昨日のことなのに、遠い昔のように感じるのはなんでだろう。 改めて部屋を見回してみると、目にとまったのは、部屋のすみにあるピアノ。 ――――――蓮川祐希が弾いたピアノ。 引き寄せられるように、一歩一歩ピアノに近づく。