「だってさ…。」
あ、まただ。
またこの人は、見透かすような目で、あたしを見る。
「あんた、自分で作った曲なのに、全然好きそうじゃないからさ」
……バレた。
いや、バレてたんか。
「……なんで分かったの?」
あたしの声が震えている。
力を込めて震えを止めようと思ったけど、無駄だった。
「今もそうだけどさ…」
ゆっくり立ち上がって歩み寄ってくる、蓮川祐希。
逃げたいのに、逃げられない。
「すっごく泣きそうな顔してるよ?涼宮さん」
見ないで―――――
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