悪夢は突然襲ってくるものであって……。
とうとう、恭ちゃんがあたしを庇って骨折してしまったのだ。階段を降りていた、あたしを誰かが押した。
落ちるあたしに気がついた恭ちゃんは、あたしを庇って落下してしまったのだ。
命に別状は無かったのは、幸いだったに違いない。
しかし、恭ちゃんはあたしを庇って全治何ヶ月?の怪我をしたのは変えられない事実。
あたしのせいでまた、違う人が傷つくのは、本当に辛かった。
「そんなに、落ち込まないで。恭介も貴女を助けたかったから庇ったんだもの。
そんなに攻めないで?」
「そうだぞ、君に怪我がなくてよかったよ。」
恭ちゃんの両親は、そう言ってあたしを攻めることはなかったけれど……
あたしの心は、晴れないでいた。
だれが、こんなことをするのだろうか……
なんでこんなことをするのだろうか……。

