しかも『もう一度掛け合ってこい』だの『粗相がなくても謝れ』だの言い出す始末…。
勘弁してくれよ。
何で俺がっ!
悪くもない俺がっ!!
むしろ被害者のこの俺がっっ!
何で謝らなきゃならないんだっ。馬鹿も休み休みに言え。
謝るべきなのはあの女で、何なら謝ってほしいのはこっちだっ!
………って、あの日事務所に戻った俺は社長と激しく言い争った。
俺に非はない。
俺は間違ってない。
100歩…いや、100万歩譲って彼女にもう一度掛け合ったっとしても無理だ。どうにもなんねぇ。
だってあの女は端から話す気がねぇんだから。
それをグチグチ言いやがって…。
もう怒ってんのも面倒くさくなって、社長との平行線な言い合いにも疲れてきた頃…−−。