……えっ!?
つ、机の引出しに眠ってる指輪って…。


そんな…!
ま、まさかっっ!?


「お前の引出し…指輪入ってねぇの?」


パニックに陥ってる俺に社長がそんなことを聞いてきて。


「え…?」


タバコの煙をふぅ〜…なんて吐きながら。


「質屋に渡すより彼女に渡す方がよっぽど価値あるんじゃないか?」


何でもお見通しの社長には敵わないようだ。


「彼女にあぁまで言わせておいて無視はねぇだろ…。とっとと行けよ。ちゃんと指輪持ってな」


そう言って送り出してくれたから。

俺は一目散に飛び出したーーー…。