街はクリスマスムード満点で。
赤や緑のイルミネーション。
おなじみのクリスマスソング。
人がいなくてもその風景だけで十分賑やかな街中を俺たちは歩いた。
「雪、降るかなぁ?」
寒空を見上げながら無邪気に呟く素直。
「降ってほしいのか?」
「どうせ寒いんだったら降ってくれた方が楽しい」
「……そういう問題か?」
「何か…儲けた感がするじゃない?」
「……さっぱりわかんねぇ。」
「あ、そっか。
寒いの嫌いだったね…」
そんなたわいない話をしながらスーパーを目指していたら。
前からフラフラと覚束ない足取りで歩く人がやってきた。