秋の訪れを感じる頃、ウェディングドレスはあともうちょっとってとこまで完成していて。


部屋に飾ってあるそれを見る度、素直は複雑だともらしていた。


「だって!
まだまだ全然歩けるようになってないのにっ!
ドレスだけ完成しても困るっ!」


「杖ついてたって歩けてんだからすげぇよ!
自分の足で歩いてることにかわりはない」


「やだやだっ!
ヴァージンロードちゃんと歩きたいのっっ!」


「もうヴァージンじゃねぇくせに…」


「……っっ!?最低ーっっ!!」




そう言って真っ赤な顔して叩かれたことが今となっては懐かしい…。