「…まぁ、いいわよ。
男の人なんてそんなもんよ」
ちょっと不服気味に。
唇をとんがらせながらバナナジュースを口にする素直。
「か、帰ったらじっくり家の中を見て回るよ、、、」
当たり障りない言葉を選び、俺もコーヒーを飲んだ。
「まぁ、それでね?
今までは、端切れとかいらなくなった服の生地とかで楽しんでたんだけど。
だんだん、創作意欲が湧いてきちゃって。
生地が足りないの。
だから欲しくて…。」
「あぁ。だから生地屋ね…。」
「うん。
最初はね、静かにひまを潰せるものないかなぁ~…って感じだったの。
裁縫だったら静かだし、1人でできるでしょう?床に座ってチクチクしてたら、あっと言う間に時間も過ぎちゃうし。
それに…私って、ずっと服と関わってきたでしょう?
だからきっと元々興味はあったんだよ、そうゆうの。今までは人が作ってくれたのを着てたんだけど、今は自分が作ってみたいの」