「…………。」
「…………。」
しばし沈黙が流れた病室。
ま、こいつはこんな奴だよ。
可愛げの欠片もないほど可愛い奴だ。
やれやれと、こっそりため息を吐くと。
「ほらよ。」
大事に大事に抱えてここまできた“それ”を机に置いた。
「…??何…?」
「さぁな。お前のカワイー顔が見たくて頑張ってみたけど…」
そう言って俺の特等席であるパイプイスに腰をおろす。
そんな俺と、可動式の机に置かれたスーパーの袋を交互に見て。
警戒しながら袋の中を覗いていた素直。
「……?何、これ?
タッパー??」
「出して開けてみろよ」