恥ずかしさ通り越してもう惨めだ。
だからもういい、っと手を挙げれば。
「ちゃんと聞いてよっ!」
素直は語気を強め、さっきとはまた違った顔をして怒る。
「本当に嬉しいのよ?
そんな風に想われたことないからリアクションに困っただけで、嬉しいのは嬉しいの。
でも何て言っていいかわかんなくて…。
ありがとうって…いくらでも言ってきたのに。
結構恥ずかしいもんなんだね…初めて知った」
あ、あれ…!?
な、何かそんな改まられるとこっちまで…。
それからしばらく、俺たちはまともにお互いの顔が見れなかった。
何なんだよ!
青春ドラマじゃあるまいし!
何かこう…体の奥がムズムズして。
い、胃の裏側が痒い感じだっ!