俺の中でずっと燻り続けていた不安がーー…。
見て見ぬふりをしていた不安がーー…。


こんな早く、こんな形で現実になろうとはーーー。


俺が気持ちを伝えた時、あいつはただ泣いていて。

抱きしめた俺の背に手を回してくれたのは…俺の気持ちに応えてくれたんだと思っていた。


でもそれから何度病室を訪ね、足繁くここに通おうとも今までと何も変わらない彼女の態度に『もしかしたら、彼女は俺と同じ想いではないのかもーーー?』と言う不安や疑心は何度となく頭を過っていたのに。


それなのに俺は見て見ぬふりをして。
自分自身さえも騙して今日までやってきたのに。


その結末はあまりにも呆気なく、そして…虚しい。