フンッ!と顔を背け、涙としゃっくりを止めようと肩を震わせる彼女の手を握り話を続けた。
「同情じゃねぇよ…。
同情で…告白できるほど、俺は優しくねぇ。」
「きっ、きき、聞きたく…っっないっ!」
「まぁそう言うなよ…。
40目前のおっさんが告白しようってんだから少しは聞く耳も持ってくれよ。」
苦笑いを零しながら情けなくもそう言えば、幾分か彼女は落ち着いた。
(相変わらず鼻はスンスン言ってたけど…。)
「お前は独りじゃねぇよ。これからは…。
俺がいる。俺が…………お前の足になってやるなんてことは言わないけど、でもお前と一緒にこれからを歩きたい。」
「………。」
「お前が自分の足で歩きたいって言うならいくらでも協力する。
歩けるまでとことん付き合う。まさに二人三脚でだ」