「だけど、あんたには言いたいことがある」
俺は手を下ろさずにエージェントの男を見つめたままそう口にした。
俺に…−−−?とは言わなかったが、意外な申し出にエージェントの男は俺を見返した。
「こいつには…可愛げの欠片もねぇし、乳もねぇし色気だってねぇ。」
「…はっ!?」
「だけど、頼む…っ!!」
「こいつから生きる希望だけは奪わないでやってくれっっ!
今は逃げたとしても、いつかまた立ち向かう日がきたら。その時は………受け入れてやってくれ」
言いたいことはそれだけだ、そう言って俺は踵を返して病室を出た…−−−。