別にやましい気持ちがあるわけじゃないし、ただ飯に行くだけだ。
俺も久しぶりに食いに行きたいし、そのついでにこいつを連れて行ってやるだけだ…−−。
そう自分を納得させてる俺の複雑な心境なんか知るよしもない彼女は終始笑顔で。
『じゃあいつにする？』とか『キムチ、次の日に臭い気になったりしない？』なんて言って。
本当に楽しみにしている彼女を連れて行ってやりたかった。
俺はいつでもいいぜ〜…なんて言って、この時ちゃんと日取りを決めなかったことを今でも後悔してる。
この時見た彼女のとびっきりの笑顔が最後だったなんて…−−−信じたくねぇよ…。
