若い女性向けファッション誌の特別企画で組まれたこの対談。
そのまだ発売されていない分厚いファッション誌を側においてカレーを食うアラフォー男。
別に誰も俺のことなんか見ちゃいねぇかもしれねぇけど……ちょっと痛い奴だな、俺。
今更ながら雑誌を机の下に隠した。
カレーを食って、食後のコーヒーを楽しんで。
たっぷり時間を使って待ってみたけど、やっぱり彼女は現れなかった。
今日はもう来ねぇか…。
そう思ったちょうどその時、マナーモードにしてた携帯が震えた。
ディスプレイに表示された名前は遠藤。
お互い番号交換をしてないから彼女からかかってくることがないのはわかっているが、彼女のマネージャーである遠藤からの着信にちょっと期待した。
もしかしたら遠藤の携帯を借りて彼女がかけてきた…とか。