Naoというモデルをもっと知りたい−−−…。


彼女を知れば知るほど、俺の中の好奇心は膨れ上がるばかりだ。


ライターだから。
それが仕事だから。

それだけの理由で彼女を知りたいってわけじゃない。


人として、一個人として。人を引き付ける彼女に興味を持った。


ショーの会場中が、そして気難しいデザイナーまでもが彼女に引き付けられたように。


俺も目には見えない、言葉では言い表せない不思議な魅力に引き付けられたんだ。


もしも−−−…。


あの日彼女が俺の失言を聞いていなければ。


対談が難なく進んでいたら。


俺たちがこんな風にこじれていなければ…。


俺たちはあの日まともに会話ができていたんだろうか−−−…?


もしそうだとしたら……悔やんでも悔やみきれないな−−…。