「みぃちゃん、もう始まるよ」

たこ焼きが入った袋を抱えた健太が、急いで戻ってくる。

健太と手をつないで、人ごみに入っていく。

もうたくさんの人が、場所取りしていた。



「みぃちゃん、ここでいい?」

「うん」

得意げにレジャーシートを取り出す健太。

「さすが健太」

あたしも手伝おうと、地面にしゃがみこむ。

その時、後ろから聞きなれた声がする気がした。