――――いた。いやがった。



俺の悪夢の中に出てきた、夢を悪夢にした張本人が。



やっぱり天使のような顔や表情からは、こいつがあんなぶっ飛び発言をしたとは思えない。



じっとりした目で見つめていると、なにやら恥ずかしいのかモジモジし始めた。





「‥‥‥‥そ、そんなに見つめないでサクヤ。恥ずかしい///」





‥‥‥‥‥‥うん、キモい。



見た目が愛らしいとは言え、それなりにデカイ体がモジモジしてるのは、見苦しい。



周りもかなりドン引きらしく、部屋の温度が2℃くらい下がった気がした。





「えーと。で、てめぇがなんか知らんが、俺の婚約者を言い張ってるんだな??」





とりあえずは状況を整理しよう。まずはそこからだ。我ながら実に冷静だ。





「はいっ!!!!サクヤの婚約者です!!!!ちなみにぴちぴちの16歳でっす☆」





‥‥‥‥‥‥‥なんだろう、会話ってこんなに疲れるものか??