「「‥‥‥‥キミが、帰したんだろ??」」





ゆっくりと振り返った双子の表情は、目が異様にギラついていて、まるで生ける屍の様相を呈していた。



思わず「ヒッ!!!」と声を上げながら真崎は、双子がいつもと違うことを見抜いていた。



恐怖はあったが、真崎は双子に今日の違和感を確かめようとした。





「‥‥‥ええ、確かに朔夜を帰しましたけど。でもいつもは迎えになんか来ないじゃないですか」





景と凪は、いつも朔夜を校門で待っている。



朔夜に最低限高校生活を楽しんでもらう為でもあり、周りの迷惑も考慮した結果でもある。



それが、今日は普段以上に朔夜についていた。



授業と授業の間の十分にも来るなんて、明らかに今日の二人はおかしかった。





「何があったんですか。朔夜に関係あるんでしょう??」





真崎が言うと、二人は同時に一つため息をついて、真崎に向きあった。





「「excellentだよ。真崎ちゃん」」





そう言った二人の表情は、硬く強ばっていた。