ククっと笑うと、俺はベランダに出て黒い翼を背中から出すと、バサリと一気に飛び出した。 「いたいた…」 空から有美を探すと、駅に向かって走っていた。 少し離れた人気のない所で降りる。 「よし、尾行開始しますか」 コソコソするのは好きじゃねぇけど、バレたら絶対怒るだろうしな。 息を切らせてある男の前で立ち止まる有美。