「さぁ、今日の稽古はここまでにしておきましょう。また明日、お迎えに上がりますので。」


パタンと本を閉じると、それを腕に抱えておやすみなさい、と言いながら部屋を出て行った。


ミゲルが出て行ってから少しして、部屋の扉がノックされる。


「誰だ」


「…シェイルでございます…。」


「入れ。」


少し遠慮がちに部屋へと入ってくるシェイル。