そして、有美の手を取り薬指にはめた。


ぶかぶかだな。


次にお前の指にはめる時は、ちゃんとお前に合ったデザインで、お前に合ったサイズのリングを用意しておくな。


ぎゅっと有美を抱きしめる。


多分、当分はこっちに帰ってこれないだろう…


「ごめんな、怖い思いさせて…。俺…ちょっと行ってくるわ。親父と、話つけてくる。絶対、戻ってくるから…そしたら…結婚してくれるか?」


無言で頷いてくれる有美。