そして、私をきつく抱きしめる。


「シキ?」


私の耳に小声で話しかける。


「ごめんな、怖い思いさせて…。俺…ちょっと行ってくるわ。親父と、話つけてくる。絶対、戻ってくるから…そしたら…結婚してくれるか?」


私は何も言わずに、シキの目を見つめながら頷いた。


信じてるよ、シキ。


待ってるから。