シキはそれを聞いて怒りを鎮めた。 「…わかったから、有美を離せ。」 落ち着いたシキを見て、私を放してくれる。 シキがゆっくりと近付いてくると、自分の指にはめていたリングを外し、私の薬指にはめた。 「お前にはちょっとでかかったかな。」 シキの温もりが残る、大きめのリング。 「ほんとだよ…。」