まさに、悪魔の囁きだった。


そうだ、私は人間で、シキは悪魔だ。


どう考えたって無理な話だ。


私たちは住む世界が違う…。


シキが国王の息子とかじゃなくて…それ以前の問題だった。


「おい。」


聞き慣れた声に顔を上げると、そこには怒っているのか、眉間にシワを寄せて立っているシキの姿があった。