あれ…私、助かった…? ゆっくりとトラックを振り返ると、そこには… 右腕だけでトラックを止めているシキの姿があった。 トラックの前部分はべコリとヘコみ、運転手や周りの人たちは目を見開いていた。 女の子は私の腕をすり抜け、母親の元へ泣きながら走って行った。 そして、ハッとした。 「シキ!ツノ!尻尾!」