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その5時間後



市内の繁華街にあるオシャレなCAFE【ラ・メール】の入り口には



「ハァイ、聖哉。
ちょっといい??」



ミルクティー色の長い髪をたなびかせた美人・神崎美樹が立っていた。




「なんだよ、美樹。」




テーブルを拭きながら
黒いギャルソン姿で振り返ったのは
神崎聖哉



このCAFEラ・メールの若きオーナー
兼、神崎美優の兄だ。






「ちょーっと話したいことがあって来たのよね~。」





フワフワフリルのスカートを
たなびかせながら、美樹はカウンターに
ヨイショと腰掛ける。





ランチタイムの終わった店内は
閑散としていて、従業員達は
空いた席でまかないを食べている。




カウンターに座った
ミキの長くて美しい足と、
美しい顔に見惚れる若い従業員達。







そんなしょーもない攻防戦に
ハァと深くため息を吐くと





「どうせ美優の遊園地のことだろ??」




「あら、知ってたの?」




「あぁ。昨日ババァから聞いた。」




聖哉はこんな一言を口にする。