その瞬間
総ちゃんは
お伺いをたてるように
お母さんの顔を盗み見る。


すると……
お母さんはフルフルと首を振って



「美優。」

「なに?」

「今のあんたにそれを教えるワケにはいかない。」



お母さんは、そうキッパリと
私にいい放った。



は、はあ~?
なによそれ!!
ここまできてそれはないでしょう!!





お母さんがはじき出した
答えにムカついて




「どうしてよ!!」




と、噛みつくと





「今はまだ時期じゃない。
今アンタがそれを知るのは危険すぎるのさ。」




そう言って
お母さんは灰皿にポンポンと灰を落とす。




「これからアンタが出会う、数々の事件の中できっとアンタは真実にたどり着く。」


「……。」



「美優、アタシがクルセイドを追う理由はアンタが自分の目で確かめな。
アンタの知りたい答えはそこにしかない。」





その言葉に
神崎ブラザーズの皆様方は
真摯な表情で私の顔をジッとみつめる。