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「……なるほどね。
勅使河原のバックにいたのは、やはり芹沢(セリザワ)でしたか。」


「うん。はっきり言ってたよ。
“芹沢さんに電話しろ!!”ってね~。」


「ほう……。
で?その会話は録音済みなんでしょうね。」


「もちろん。
盗聴器飛ばした瞬間からきっちり録音してるよ♪」


「よろしい。」




事務所に戻ると
聖ちゃん、総ちゃん
ミキちゃん、レオンくん
お母さんが勢揃いしていて



総ちゃんは淡々と
陸ちゃんの報告を
聞いている。


そして聖ちゃんはニシシと笑うと


「総一郎、オマエやっぱりすげぇなあ!!読み通りじゃねーか!」


「何言ってるんですか。
勝負はここからです。
喜ぶのはまだまだ早いですよ。」



総ちゃんはニヤリともせず、メガネのフレームをクイッと上げる。




芹沢

読み通り




ワケのわからない単語の飛び交う会話にイライラして


「芹沢って何者??
総ちゃんの読み通りって何なワケ??
わかるように説明してよ。」



ギロッと睨みながら、総ちゃんに詰め寄ると




「美優、そんなにスネないでください。」


「ふぇっ!?」


「そんなにプリプリ怒らなくても、ちゃんと今から説明してあげますよ。」



総ちゃんはどこふく風で、
ニッコリ笑うと私の頭をよしよしと撫でる。