「……っ!? ほっ、本多……!?」

「……あれ、気づけば橋田じゃん。どうしたんだよ、彼女『ら』は」

「はっ? な、何言っ……」

え、『彼女ら』……?

見上げると、男の子は顔をひきつらせている……。


「だって昨日、いっぱいナンパしてたじゃん。夜の公園で。……そう言えば、何か甲高い声も聞こえてたなぁ……。俺、あの公園の近所なんだよ」

「……っ! くそ、……お、覚えてろよ!」

「へいへい」

本多君は男の子を軽くあしらいながら、手を振っていた。