「本多くっ……!!」

ダメッ、……もう、意識が……。


私の意思は伝わらなかったみたいで、本多君はさらに深くする。


本多君っ、だから、もう……っ!


意識を手放しかけたとき、ようやくキスが終わった。


まるで海に溺れたような、そんな状況で、私はとにかく荒い息づかいを繰り返すだけ。


「……未良。大丈夫か?」

「……っ、はい……っ」

本多君は立ち上がって、私を見下ろしている。


私は熱くなった目で、なんとか本多君の目を見ながらうなずく。


「……。よだれ、垂らしてるけど? キス、んなに良かった?」

「えっ……」

「はい、ティッシュ。早く拭きな」

ティッシュをもらい、口の脇についたそれを拭き取った。