「……早速だけど。だいたい、お互いが見つめだして、しばらくしたらがキスの合図」

本多君は言い終わると、隣に座ったかと思うと、真っすぐに見つめてきた。

私も、おそるおそる本多君を見る。


そしたら、本多君の顔がドアップにされ、黒い瞳に私が写る。


 ……本多君の目って、意外と大きい。

それに、まつげも長くて。


そんなちょっとした発見なのに、私にとっては大きいものだった。


 ……しばらくの間、見つめ合っていたけど、本多君は顔を傾けてゆっくり近づいてくる。