* * *


「あ、あの。本多君の家って、大きいんですね……っ」

「あ? そうか? んなに変わんねぇと思うけど……。ま、とりあえず、適当に座ってて」

「は、はいっ」

私ははやる気持ちを抑えて、考えた結果、ベッドの端に腰かけることにした。


どうしよ、ドキドキする……。

男の子の部屋なんて入ったことないし、ましてや、好きな人の部屋なんて……。


「単刀直入に言うけど、未良はキスがド下手」

「えっ……?」

「ま、俺も……、もうちょっと、ちゃんとした段階を踏めれば良かったんだけどさ、ついノリに乗っちゃったっつーか……。だから、今日はキスの練習しようと思ってな」

えっ、キ、キスの練習……!?