華のいない時にしよう。

そう思いわたしは自分の席へと戻った。

だが華は山丘くんから離れようとしない。

わたしを近づけないように
している。

山丘くんに近づく隙を伺っていると結局、放課後になってしまった。

教室に山丘くんの荷物はある。
帰ってはいないはずだと校内を探す。


校内を歩き回っても山丘くんの姿はない。

帰ってくるのを待つことにし教室に入る寸前、

教室にいる山丘くんと華が目に入った。


時が止まったのかと思った。


山丘くんに抱きつく華…


わたしと山丘くんはただ毎日昼休みにネイルについて話して、たった一度だけ帰ったことがある程度の仲。

ただのクラスメート。

それ以上でも
それ以下でも
ない。

ただのクラスメートだ。


わたしが一方的に山丘くんを好きなだけでこの状況を怒ることなんて出来ない。

だってただのクラスメートだもん。

嫌われたクラスメートだから。

わたしなんかよりずっとずっと美人な華の方がいいに決まってる。

華はおしゃれな
可愛いギャル。

男の子にだってモテモテ

山丘くんの隣を歩いてたって美男美女でお似合いだもん。

わたしなんかよりずっと山丘くんを好きでいる資格がある。



不細工なわたしは美人には勝てっこない。


こんなわたし、だれも好きにならない。

表面上のわたしもダサくて本当のわたしも汚くて不細工。


でも本当に好きだと思えた恋だから…諦めたくなんかない


わたしは走って走って走って

辿り着いたのは、