「あッ!桜木さん遅いよ。」

あの透き通った声。

「なんで??」
びっくりした。


下校時間はもう1時間も過ぎているのに

「なんでって今日も一緒に帰ろうと思って。」

そしていつものニコッと笑顔。

「わたしなんかといて恥ずかしくないの?」

あぁ。
泣くな泣くな!わたし。

「恥ずかしくなんかないよ。だってそれが桜木さんなんだから」

そう言って彼はわたしの涙を拭ってわたしの頬に手を添えた。
真っ直ぐわたしを見つめる山丘くんの瞳。

きっとわたしの顔は真っ赤だ

だってこんな近くに彼の顔があって彼がわたしに触れてるんだもん


もう山丘くんから目が離せない