困った…。



「アタシ、イチの彼女になりたい…。」



はぁ…。



「無理。悪いけど百合の気持ちには答えられない。」



百合は下を向いたまま何も答えない。



俺って結構最低な奴…



「セフレでもいい…。イチの側にいたい…。」



勘弁して…。



「百合は俺の何がいいの?顔?セックス!?」

「違う!!違うよ…」

「じゃあ何!?」

「イチは覚えてナイと思うけど、百合、1年の時にクラスの子にイジメられてたの…。」



百合がイジメ!?



「今はこんな感じだけど、入学当時はすごい地味で…。ある日、百合のローファーがなくなって、上靴で帰ろうとしたの。その時イチが声かけてくれたんだよ…。」



全然覚えてねぇ…



「『大丈夫?お前上靴で帰んの!?俺のローファー貸してやろうか!?』って…。断ったけど、スゴく嬉しくて、泣きそうになった…。」